オノマトペの話

模様替えに伴って和室が良い感じになってきております。ぼくです。

窓際が随分快適になりまして、ちょうどよい読書空間です。ここ最近はもっぱら和室とリビングを行き来する生活です。

 

これまた虫の声がよく聴こえるんです。庭が文字通り草まみれなので。都会暮らしで心が荒んでしまっている人、自然に触れたい人はぜひ遊びに来てください。虫たちの鬼気迫る婚活を肌で感じられます。掴めない恋の焦りが彼らを震わせているのですJungle \Jungle/

リンリンいうたりジージーいうたり、表現が難しいですが中々心地よい音色です。何が鳴いてるのか判定したくなりまして色々聴きあさっていたのですが、メインボーカルはおそらくアオマツムシじゃないかという結論に至っております。アンサンブルが大所帯すぎて中々難しいところです。コーラス構成員は、ツヅレサセコオロギ・ヒメコオロギ・クサヒバリ・ヒゲシロスズあたりを予想しております。今度元気がある日に捕まえに行きます。

 

この答え合わせ作業、音声はもちろん、鳴き声の擬声語表記も参考にした上でどの虫かを探すんですが、これがもうスゴイ。感性の齟齬がスゴイ。スーパーお前ん中ではなタイム。この音声をどう変換してその文字列になったのかと小一時間議論したい案件多数。ヒントと同時に、やり場のない納得のいかなさを提供してもらえるのです。日本語の可能性を垣間見ました。

 

我らが日本語は、擬音語や擬態語、いわゆるオノマトペが他言語と比べてかなり多いと言われてますね。形容詞が少ない言語ゆえに、オノマトペが数多く生み出されてきたという説があるみたいです。文献で確認できる最古のオノマトペは、古事記に記されている「こをろこをろ」という表現だそう。かわいい。

擬態語も改めて考えると、実感を伝えるのに便利な表現です。ヌメヌメって言えば伝わりますもんね、ナメクジ感。音を発してない物体の様子に対して音を与えるってすごい行為だと思います。最初にヌメヌメって語感を作り出した人は偉大です。ナメクジがヌメヌメ騒いでたわけでもあるまいし。頭が痛かろうがガンガンズキズキ自己申告してこないですからね。医療の現場ではこのようなオノマトペヒアリングが重要な意味を持つそうで、学術的な研究も進んでいるみたいです。軽く目を通しましたが、いやはや示唆に富む内容です。よっぽど暇な人にオススメです。

余談ではありますが、韓国語も非常にオノマトペが発達しています。日本語でいうぬるぬる、韓国語だとミックンミックンっていうみたいです。かわいい。他にも色々かわいさで溢れてたので興味のある方は調べてみてください。ぼくのイチオシは日本語でいうニコニコです。韓国語だとシングルボングルというみたいです。おやすみなさい。